サンアントニオ ミッションズ国立歴史公園にあるミッショントレイルは、絶対に見に行って欲しいお勧めスポットです。世界遺産に登録された4つのミッション(伝導所)に行ってきました。
- サンアントニオ ミッションズ国立歴史公園とは
- アクセス
- 料金
- 駐車場
- おすすめの服装
- おすすめの観光順序
- ミッションエスパダ(Mission Espada)
- ミッションサンファン(Mission San Juan)
- ミッションサンホセ(Mission San José)
- ミッションコンセプシオン(Mission Concepcion)
- まとめ
サンアントニオ ミッションズ国立歴史公園とは
18世紀スペインの司祭たちは、キリスト教を広め、共に暮らし、社会生活を営む拠点ともなるミッション(伝道所)をサンアントニオ川に沿って4箇所作りました。
その「ミッションコンセプション」「ミッションサンホセ」「ミッションサンファン」「ミッションエスパダ」からなる伝道施設群がミッションズ国立公園です。
2015年7月5日、世界遺産委員会は、サンアントニオのスペイン植民地ミッションを世界遺産に登録しました。
ミッション(伝導所)の目的は下記があげられます。
- カトリック信仰への改宗
- 農業、織り物、石積みなどの職業技能の伝授
- スペインの文化と言語を使用させる事
- 農地に必要な川からの水路を作る建設技術の伝授
こういったことを目的として作られたミッションは、その当時の生活を垣間見ることのできる希少な歴史的な建造物です。
また、これらのミッションは今現在も、礼拝や式典が行われています。
アクセス
車が一番便利
ダウンタウンのアラモの砦から、1番下のミッションエスパダまでは、車で20分ほどの距離があり、やはり車でめぐるのが一番効率的です。
車でめぐる場合は下記の住所を入れると行きやすいです。
車がない場合 VIVA バス
VIVAバスが安くて便利です。
一日券が2.75ドルで、すべてのミッションにアクセスできます。
バスルートは40番です。
チケットはVIVAバスアプリをダウンロードして決済すると、スマホ画面を見せるだけで、バスに乗ることができます。
またサンアントニオ観光では、要所を網羅してして、市内をまわるのにとても便利なバスです。
車がない場合 自転車
サンアントニオの街中でよく見かけたシェアバイクを使うのもいいもしれません。
ミッショントレイルを自転車でめぐる方を多く見かけました。
1日かけてゆっくりと世界遺産巡りをするのもいいですね。
30分までの1回利用
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$ 3.75
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1日パス
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$ 11.00
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使い方はクレジットカード払いで簡単に利用できるのですが、1日パスを購入しても、1時間ごとに返却して乗りなおさないと追加料金が取られる仕組み。
午前6時から23時まで利用できます。
料金
無料
駐車場
各ミッションごとに無料の駐車場あり
おすすめの服装
教会内を見学するのであれば、あまり露出の多い服は避けた方が無難です。
またスニーカーなどの歩きやすい靴がおすすめです。ミッションごとに駐車場から徒歩で歩く時間が長く、日陰もないので帽子や日傘があったほうがいいと思います。
おすすめの観光順序
4つのミッションをすべて巡ると車でも2時間以上はかかります。
そんなに時間が取れない場合は、
アメリカ最古の教会がある「コンセプション」と
最大のミッションである「サンホセ」を
見るのがいいかなと思います。
個人的には、「サンホセ」が一番見ごたえがありました。
個人的には、4つすべて回れるなら、一番南のエスパダからサンファン、サンホセ、コンセプションとみていくといいかなと思います。
エスパダとサンファンは規模が小さいので最後に見ると少し物足りなさを感じかもしれません。
ミッションエスパダ(Mission Espada)
公園の最南端のミッションです。
ミッションエスパダはテキサスで最初に作られたミッションで、川から水を畑に運ぶために使用された水路が最も保存状態よく残されています。
独特のスペインのデザインの特徴は、教会の出入り口、鐘楼、レンガのアーチに見られます。エスパダの牧場はミッションの南37キロにあり、1,262頭の牛と4,000頭の羊が飼育されていました。
ミッションエスパダの水路は、現在も使用されているアメリカ国内最古のものです。現在でもサンアントニオ川の水を使用して地元の作物を育てており、川が過去と現在を結びつけていることを示しています。
また、入口の石は、建設されることのなかった教会のために彫られたといわれています。現在の教会として使用されている建物は、聖具室(儀式行事に使用するための道具や宝飾類を保管する場所)として使われていました。
この日は外で集会が行われていて、近づけない雰囲気でした。
遠目から眺めてお邪魔にならないようそっと写真をとりました。
何もなければ中を見学することができます。
全体的にこじんまりとしていていますが、
建物はかなり歴史を感じさせる趣のあるミッションです。
ミッションサンファン(Mission San Juan)
1756年に最初の石造りの教会、修道所、穀物倉庫が完成しました。
ミッションサンファンは、農業で成功し、トウモロコシ、豆、カボチャ、サツマイモ、サトウキビなどの農産物の地域の供給する役割を果たしていました。
周辺の庭園や果樹園では、住民がメロン、カボチャ、ブドウ、ピーマンを栽培していました。現在の教会としての建物はもともと穀物倉庫でした。
隣には小さな博物室ありました。サンファンの農業の歴史などを知る資料があります。
こちらも規模は小さいものの、白亜の教会が美しく、空と緑に映えます。
ミッションサンホセ(Mission San José)
ミッショントレイルの4つのうちで一番大きいミッションになります。
1720年にフランシスコ会の宣教師によって設立されました。
教会のデザインとバラの窓は、アメリカのミッションでスペイン植民地時代の最高のバロック建築だといわれています。
当初、ミッションに割り当てられた240人の原住民が、建設、水路作り、農業を始めました。
石造りの教会、穀物倉庫、製粉所があり、大工仕事、鍛冶、織りのワークショップが営まれ、牧場では家畜の飼育が伝えられました。その後広場は他の先住民グループによる攻撃から原住民を守るために石垣で囲み暮らしていたようです。
当時、350人の原住民が敷地内の壁に沿った84の部屋に住んでいました。これらの住居は、1つのメインルームとキッチンで構成されています。その住居跡も見学可能です。
また、サンホセは「ミッションの女王」といわれており、
バラの窓がそれを象徴しています。
バラの窓と呼ばれている由来の一説として伝えられているのは、スペインの有名な彫刻職人のペドロがミッションの彫刻を仕上がり、ようやく念願の恋人をスペインから呼び寄せます。しかしスペインからの航海中に彼女は悲劇的な死を遂げました。
そのペドロの最愛の恋人の名前であるローザにちなんで「Rose window 」と名付けられたというロマンティックなお話があります。
またサンホセは2011年には、内部のドーム、壁、祭壇を220万ドルかけて改修工事が行われました。
このミッションが建物の彫刻や、佇まいが一番美しいと感じました。
ちょうど私が訪れた朝10時10分に鐘の音が鳴り響き、幻想的な雰囲気に包まれました。
どこを撮っても絵になる風景です。
サンホセには小さなお土産もの屋さんや、隣にはミッションズ国立歴史公園のビジターセンターがあります。
そこでは、ミッションの生活費の概要を説明する短編映画GentedeRazón(People of Reason)を上映しています。
ミッションコンセプシオン(Mission Concepcion)
4つのミッションのうち一番北にあり、ダウンタウンから近く5キロほどの場所にあります。
アメリカ最古の教会で、アメリカで最も保存状態の良いスペイン植民地時代の建造物だといわれています。
1700年代に教会を飾った鮮やかな塗装のフレスコ画は、今でもかすかに残っています。修道院の壁と天井の建物内の広範な芸術は1988年に復元されました。
教会の建設は20年にも及んだといわれています。敷地には、広場、教会、修道院があり、司祭の居住区、食堂、事務所がありました。
教会の建設が完了した後、原住民の居住区は防御のための壁をつくりました。居住者は、保護内壁内で動物の飼育し、穀倉、井戸を建設しました。そして自給自足の村となりました。
しかし、多く人々が天然痘やはしかなどの病気で亡くなり、競合する先住民グループから頻繁に攻撃うけました。また村では異なる言語を話していたため、コミュニケーションは困難だったといわれています。
広さや規模はサンホセにはかないませんが、最古の教会というだけあって、非常に風情があります。
まとめ
今回はサンアントニオのミッションズ国立歴史公園のミッショントレイルについてお伝えしました。
さすが世界遺産に選ばれただけあり、見どころが満載です。
サンアントニオ観光では絶対に外せないおすすめの場所です。
ミッションをめぐるときは、せっかくですからその場所の歴史や背景を知って、300年前にこの場所で暮らした人々に思いをはせ、困難な時代を生き抜いて作り上げた場所として眺めてみるとまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。
世界遺産でいまも地域の人が集い、人々の生活に根付いて機能していることが素晴らしいと思いました。
日曜日の午前から昼過ぎにかけては、ミサが行われているので教会内を見学したい場合は、別の曜日か、時間をずらしていくことをお勧めします。
全て無料で楽しめる世界遺産だなんて、なかなかありません。
一度ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?