アメリカに住んでいると、誰もがきっと一度は思う日本のような美味しいパンが食べたいという悩み。アメリカはパンが主食だから美味しいと思ったら大間違い。結局たどり着くのが、自分で焼いてみようということ。でもこちらで日本のレシピでパンを焼いてもうまくいかないことが多いですよね。でも今回は絶対失敗しないパンのレシピもお伝えします。
- アメリカでのパン作りがうまくいかない理由
- アメリカのパン作りに使う小麦粉は?
- アメリカで美味しいパンの焼けるお勧めの強力粉
- アメリカのパン作りでお勧めのイースト
- アメリカのパン作りでそろえたい道具
- アメリカでも失敗しない簡単なパンのレシピ
- パン作りで失敗しないポイント
- まとめ
アメリカでのパン作りがうまくいかない理由
アメリカのパンに嫌気がさして、パン作りに挑戦したことがある方も多いのではないでしょうか。でも同じレシピで作っても、膨らまない、美味しくないという悩みを持っていらっしゃる方も多いかと思います。
その理由はズバリ、小麦粉が違うからです。
材料がそろえば、アメリカでも美味しいパンを家で焼くことができます。
アメリカのパン作りに使う小麦粉は?
アメリカでどんな小麦粉がいいのか?
大まかに分類するすると。
Bread Flour ・・・・ 強力粉
All-Purpose Flour・・ 中力粉
Cake Flour・・・・・薄力粉
Pastry Flour ・・・・ 薄力粉
そうか、Bread Flourでいいのね!というように簡単にもいかないのです。
同じBread Flourでも、グルテン量が全然違う。
日本だと、スーパーにあるのは、強力粉と言えばカメリア、ケーキと言えばバイオレットくらいなので、迷うこともありませんよね。
アメリカでは、同じBread Flourでも、Bread Flourでも色々な種類があります。
メーカーが違えば、膨らみ具合も、焼き具合も全く違ってきます。
アメリカで美味しいパンの焼けるお勧めの強力粉
私はパン作りが好きで、今まで色々な粉を試してきました。
粉でこんなにも違うのかと知ったのは初めてでした。
本当は、パンの種類によって小麦粉も使い分けるのがベストなのですが、よほどパンが好きでない限り、一度購入すると消費するのが大変ですよね。
そこで今回は、食パンにもロールパンにもホームベーカリーで焼くときも、一番簡単で使いやすい強力粉をご紹介します。
私の一押しの強力粉は、
King Arthur Flour Organic Unbleached All Purpose
この粉が今まで使ってきて、一番良かったです。
King Arthurには Bread Flourもあるのですが、
All Purposeのほうが扱いやすいです。
まず、他のブランドは、グルテン量性格でなく、袋によっても差があります。
パン作りはそもそも、室温や湿度ですらできが違うので、粉はせめて安定したもの使うことで、いつでも美味しいパンを作ることに近づきます。
アメリカのスーパーで一番よく見かける小麦粉は「Gold Medal」かもしれませんが、
グルテン量にむらがあるせいか、毎回出来が違って作り辛かったです。
小麦粉に Unbleachedと書かれているものは、
そのままですが無漂白のものになります。
漂白されている小麦の利点は、サラサラで見た目もいいし、腐敗しにくいということ。しかし、漂白には過酸化ベンゾイル(日本ではニキビの薬に使われている成分)などを添加されているため、私は使ったことがありません。
おすすめのKing Arthurのオーガニックの粉は、スーパーで見たことがありません。
Amazonで買うか、製菓専門店などで手に入ると思います。
もし手に入らなければ、オーガニックではない粉でも、大丈夫かと思います。
高級系スーパーに行けばたいてい売られていると思います。
アメリカのパン作りでお勧めのイースト
イーストは何でもいいのか?それもまた違います。
イーストは菌ですから、これはパンに大きな影響を与えます。
安定していて膨らみやすい
扱いやすいイーストはこちらの
Saf Instant Yeast
サフのイーストです。
日本でも見かけると思います。
基本的なパンを作るなら、この赤いパッケージの赤サフがおすすめです。
最も扱いやすいイーストです。
パッケージが青や、ゴールドのものがありますが、赤が一番使いやすいです。
青サフはビタミンCが入っていないため、生地がだれやすく難しいです。
ゴールドは甘いパン用です。クグロフやシュトーレンなどを作るのに向いています。
もしどうしても赤が手に入らない場合は、ゴールドでもいいかと思います。
赤サフのイーストは、イースト独特の香りも少なく、膨らみもよく、初心者でも簡単に家でパンを焼くことができます。
アメリカのパン作りでそろえたい道具
パン作りを始める際、最低限あったほうがいいものをご紹介しておきます。
ステンレスボール
発酵させたり、乾燥しないように蓋として使ったりしますが、手持ちのものでいいです。もしこれから購入するなら、ステンレスがおすすめです。
清潔かつ丈夫で軽く、発酵させる際に湯銭にかけたり、氷で冷やしたりするお菓子作りの際にも使えます。
キッチンスケール
アメリカのレシピは、軽量する際、カップやスプーンのものが多いのですが、パンやお菓子は、おおざっぱな計量では失敗することが多いです。
パン作りに正確な計量は必須です。
ですから、基本的に0.1グラム単位で計れるスケールがおすすめです。
なぜなら、イーストを計る際、3グラムと書かれたレシピで、3.9グラムなのか、3.1グラムなのかで、ほぼ1グラムの誤差が出てしまうからです。
私はタニタのものを使っています。最大2キロまで計れ、シリコーンカバーもついていて使いやすいです。
粉ふるい
粉をふるうのをさぼると、美味しいパンができません。
アメリカの小麦は特にダマになっているので、よくふるって小麦に空気を含ませることで、美味しいパンになります。
取っ手をシャカシャカすると、ふるいにかけられるタイプは楽ですが、中が錆びたりして手入れが面倒なので、個人的にはオーソドックスなふるいでいいと思います。
パンコネシート
パンをこねる際の衛生面としても丸洗いでき、大まかな大きさがわかりやすくなります。また、パンをこねやすくなるので一枚便利なシートです。
スケッパー
パンの生地をまとめたり、生地を切るために使います。
これは絶対欲しいもの。
2枚以上あると、くっついた生地をとるときなどにも便利です。
私は少し柔らかく、薄く弾力のあるプラスチックのものお勧めで、ゴムベラのように生地を集めることができて便利です。
めん棒
生地をのばすのに使います。
お手持ちのものでいいと思います。
もし買うなら下記のリンクのような、表面がざらざらになっている「ガス抜きめん棒」がおすすめです。
パンにたまったガスを出してくれるので、生地をのばす際にうまくいきます。
ベーキングシート
パンは天板にくっつくので、シートは必要です。
繰り返し使えるものもあるので、お好みで。
天板
もし天板をお持ちでなければですが、網付きの物を買っておけば、パンを焼いた後に覚ます際に使えるので便利です。
アメリカでも失敗しない簡単なパンのレシピ
早速焼いてみたいって思いますよね?
とにかく焼いてみたい人に、
道具なしでも今すぐ作れるパンのレシピを公開します。
今回は、粉とイーストさえ手に入れば、
上記写真の、丸いシンプルなパンのレシピです。
写真に載っている、同じ生地にカスタードを練りこんで成型するなど、
可愛いパンにもアレンジできます。
バターも牛乳も卵も使わないのに、素朴で美味しいです。
素材が引き立つパンなので、できればオーガニックの粉を使ってみて下さい。
材料はたった4つ
●King Arthur Flour
Organic Unbleached All Purpose250g
●Saf Instant Yeast赤 4g
●砂糖 15g
●塩 4g
●ぬるま湯 180㎖
作り方
材料をふるう
ボールに、小麦粉、イースト、砂糖、塩を入れ、2~3回ふるう。
→ふるいがない場合、材料を入れて手でよく混ぜる
お湯を入れて混ぜる
ぬるま湯(35度くらい)を入れてまぜる。
手にっくついてでこねるのが難しい場合は、プラスチックのスケッパーか、ゴムベラを使うとやりやすいです。
こねる
大体まとまったら、台に出してとにかくこねる。
叩きつけたり、のばしたり、もんだりとお好きに!
(しっかりとまとまって伸びのいい生地になるまで)
初めての方だと、15分くらいを目安にこねてください。
一次発酵
丸めてボールに戻して、35度で45分発酵させる。
発酵機能のオーブンがない場合は、ボールよりひと回り大きい、ボールかお鍋にぬるま湯を張り、その上に上記のボールを置いてラップをして湯銭のようにする。
もしくは、アメリカのオーブンだと1-2分火を入れて庫内を温め、中が生暖かくなったら火を消して、ラップした生地をいれて発酵させるとといいですよ。
発酵後、生地を休ませる
2倍くらいに膨らんだら、発酵できているか生地をチェックします。
指を差し込んで穴がすぐにふさがってこなければOK.
(穴がすぐ戻るようなら、発酵ができていないので追加で発酵させる。)
ガス抜きをして、生地を切り分け、
固く絞った布巾をかけて、15分生地を休ませる。
成型する
好きな大きさや形に、成型する。
2次発酵
35度で40分を目安に2次発酵。
2倍くらいに膨らんだらOK。
焼く
180度に予熱したオーブンで、13分~15分焼く。
(アメリカのオーブンだと、356度)
網のうえで冷ます
オーブンから出したら、網のうえで冷まします。
冷めていない状態で袋に入れたりすると、形が崩れたり、しわしわになります。
パン作りで失敗しないポイント
①材料の計量は丁寧に
②しっかりこねる
(コネが足りないと、膨らまずいい生地になりません)
③発酵の様子をこまめに見て、発酵させ過ぎない
(膨らみ過ぎた生地は、臭みが出てぱさぱさでまずくなります)
④生地が乾燥しないように気を付ける
まとめ
いかがでしたか?
家に道具がなくても、今回ご紹介したパンは作れますし、
レシピ通りに焼いてもらえば、絶対失敗しないで美味しいパンが作れます。
カレーやシチューに合わせて食べたり、ハムなどを挟んで食べたりと、何にでもあうパンなので、ぜひ一度作ってみてください。
手作りパンの賞味期限は3日程度です。
また、冷蔵庫には絶対入れないでください。
バサバサで美味しく無くなってしまいます。
冷蔵庫にいれるほど消費できないようなら、1つずつラップして冷凍して下さい。
解凍して食べるときは、10分ほど常温に出してから、トースターで3分ほど焼くと美味しく食べることができます。
パン作り、やってみるとみると楽しいですよ。
パン作りだけは、うちの子供たちも喜んで手伝ってくれます。
お時間を見つけて挑戦してみてはいかがでしょうか。