メキシコシティからたった50キロ北に「テオティワカン」というラテンアメリカ最大の都市遺跡で世界遺産に登録されているピラミッドがあります。メキシコに来たのなら、絶対に訪れるべき、有名なパワースポットです。
- テオティワカンとは
- 場所
- 注意
- 服装
- 持ち物
- 入場料・駐車場料金
- テオティワカンに残る神話
- ティオティワカンの見どころ
- ティオティワカンの効率的な周り方
- 洞窟レストラン La Gruta Restaurant
- まとめ
テオティワカンとは
テオティワカンとは、4~6世紀に独自に高度な文明を生み出し、栄えていたアメリカ大陸最大規模の都市遺跡です。
1987年に世界遺産に登録されました。
メキシコといえば、マヤ文明やアステカ文明を思い浮かべる人が多いかと思いますが、ティオティワカンは独自のテオティワカン文明として20万人もの人が暮らし、政治的にも社会的にも栄えていたと言われています。当時のヨーロッパ諸国と比較すると人口を2万人を超える都市は存在しなかったということですから、いかに栄えた都市であったかがわかります。
テオティワカンは滅亡後にアステカ族に発見された際に、アステカの言葉でテオティワカンは神々の集う場所という意味で呼ばれたのが起源とされています。
なぜティオティワカンが滅亡したのか、そしてティオティワカンの人々はどこへ行ってしまったのかはいまだ解明されていません。
場所
メキシコシティからは、下道で走ると約1時間半。
高速を利用すると1時間ほどで着きます。
高速料金は91ペソでした。支払いは現金のみです。
テオティワカンの、敷地は20平方㎞と広大です。
東京ディズニーランドの広さが0.51平方㎞ですから、ディズニーランド39個分の広さと考えればとてつもない広さです。
これだけの広さですからどの入口から入るかで、歩く距離が全然違います。
観光にあまり時間がとれないなど、太陽と月のピラミッドだけで良い場合、太陽のピラミッドの正面から入るのが王道です。
到着時から圧倒される景色が楽しめます。
効率的に全てを周遊したい場合は、私が今回駐車した太陽のピラミッドの裏側に、駐車することをお勧めします。
ツアーに入れば、気軽にピラミッドに行けますよ。
テオティワカンへのツアーはVeltra がおすすめです。
テオティワカンへは、$40~と、手ごろな価格なツアーがあります。
集合場所は独立記念塔の近くです。また予めカード決済ができるので便利です。
また、世界各地に住んでいる日本人に、現地を案内してもらえるプライベートツアー
を利用してみるのもいいでしょう。
効率よく、メキシコシティを観光できるのでおすすめです。
注意
●メキシコシティにあるピラミッドは、標高約2300mの高地であるため、思った以上に疲れやすいです。
日差しが強く、朝晩の寒暖差も激しいため、ピラミッドも無理のない範囲で登りましょう。
●日曜日は無料開放のため混雑が予想されますので、できれば避けた方がいいでしょう。
服装
日向と日陰の寒暖差が激しいため、脱いだり着たりがしやすい服装がお勧めです。
歩くと暑いのですが、立ち止まってみていると汗が乾いて寒くなったりして、上着を何度も脱いだり着たりしました。
砂利道や、階段が多いので歩きやすい靴がマストです。
また、両手が自由につかえるバッグで行くのがお勧めです。
持ち物
●帽子
●サングラス
●軍手
ピラミッドを登る時あると便利
●トイレ用のティッシュ
●飲み物
中でお水を売っている人たちもいるのですが、出会わない時もあるため多めに。
自動販売機や売店は遺跡付近にはありません。
●エコバッグ
お土産を路上で買うならあると便利
入場料・駐車場料金
こちらでお支払いします。
入場料 1人80ペソ
駐車料金 1日50ペソ
カメラを持ち込みの際は別途料金がかかるという事ですが、荷物検査もなく、カメラを持ってるかどうかもきかれませんでした。
よほど大きな撮影機器でなければいいのでしょうね。
どこの入口からでも言える事ですが、入口付近にしかトイレがありませんので、必ずトイレをすませてから、観光を始めましょう。
また、ピラミッドのトイレには個室にトイレットペーパーがありません。
ただし、トイレに入ってすぐに、トイレットペーパーが設置されているので、まずそこで必要な分だけとって、個室に入るようにしてください。
メキシコ旅行では、こう言った場所も多いので念のため常に、ご自身でティッシュペーパーを持ち歩いておくと安心です。
テオティワカンに残る神話
世界が暗闇だったころ、アステカの神々は、太陽を創り出そうとテオティワカンに集まった。2人の候補者の神が太陽になるために苦しい修行を始めた際、その2人の為にピラミッドを立てたという。
厳しい修行を終え、太陽となるために火に身を投じた神たちは、それぞれ太陽と月になった。しかし空で止まったまま、一向に動く気配がなかった。両方の神はともに死んでしまったからだ。
残った神々は太陽と月を生き返らせようと、その身を捧げると、太陽と月は動き出したという。神々の犠牲によって動き出した太陽を動かし続けるためには、人間も犠牲にならなければならないという信仰のもと、生贄の儀式はアステカ人の生活に欠かせないものとなった。
(参考文献 地球の歩き方より)
ティオティワカンの見どころ
太陽のピラミッド
テオティワカンで最大の建造物で、世界で3番目に大きいピラミッドです。
また、登ることができるピラミッドとしては世界で1番の大きさを誇ります。
一辺が225m、高さ65m(ビルの21階相当の高さ)あり、年に2回、8月12日4月29日に太陽のピラミッドの、真正面に太陽が沈むように設計されたと言われています。
頂上までは248段の階段があり、だいたい20分程度で登頂が可能です。
(コロナのため、現在ピラミッドは登れません)
段差が大きいとこともあり、登りはいいのですが、降りるのは結構怖いです。
所々に手すりか、鎖が設置されていますが、手をついて降りることに備え、気になる方は軍手などがあるといいかもしれません。
今回登れなかったので写真がないのですが、階段を上り切った上、更に頂上部分まで盛り上がった部分まで登れるのですが、そこに石の印が付いていて、それを触るとパワーを得られるというスポットがあるんです。
是非登れた方は探してみてください。
死者の道
テオティワカンを南北に2.5kmにわたってのびる、幅約40mのメインストリートが死者の道と呼ばれています。
この写真の突き当りに見えているのが、月のピラミッドで、右手奥に見えているのが太陽のピラミッドです。
テオティワカンを発見したアステカ人が、通りの両側の建物を墓だと勘違いしたために死者の道と呼ばれるようになったそうです。
確かにこの死者の通りに左右に神殿跡のようなものが散見されます。
死者の道は、なぜか真北から15度30分ほど東側に傾いています。
これほどの巨大な整然とした都市を造ったテオティワカン人が、なぜ大通りの中心線をずらしたかは諸説あるようですが、高度な天文学的知識をったテオティワカン人が何か氏らの意図をもって作った事には違いないようです。
ピューマの壁画
太陽のピラミッドから死者の道を通り、月にピラミッドに向かう途中、右側にピューマの壁画があります。
層に重ねて作られたピラミッドの間から見つかりました。そのため保存状態が良かったのでしょう。
1000年以上前の壁画が、今なお色鮮やかな状態で見られるのは大変珍しいので、見落とさないようにしてください。
月のピラミッド
底辺が150m、高さが42メートルあり、ティオティワカンで2番目に大きなピラミッドです。
太陽のピラミッドに比べて18mほど低いのですが、死者の道は月のピラミッドの方にむかって傾斜になっており、13mほど高台にあるので、頂上の高さはほぼ同じになっています。
ピラミッド前の広場の規模から、ピラミッドとしての重要性はこちらのほうが高く、主な宗教的な儀式は月のピラミッドで行われていたと言われています。
また月のピラミッドの埋葬跡には、胴体から切り離された頭蓋骨や、肉食系の哺乳類、爬虫類の死体が見つかっており、いずれも生け贄として神に捧げられたと考えられています。
こちらのピラミッドも通常は登ることが可能です。
(現在はコロナのため登ることができません)
一段一段の段差が太陽のピラミッドよりも大きく、急勾配です。
手をついての登らないと大変ですが、頂上からの景色は真正面にのびる死者の道と、太陽のピラミッドなどが一望できる外せないスポットです。
ケツァルパパトルの宮殿
かつて月のピラミッドの儀式を行った神官の住居であったと言われる場所で、完全に近い形に修復された建物の一つです。
石柱には鳥のモチーフにしたケツァルパパロトルが彫られています。
ケツァルパパロトルとは、羽毛の生えた蝶々をあらわしています。
ジャガーの宮殿
ジャガーの宮殿は半地下のようになっており、周りに部屋があります。
「ホラ貝をふく羽毛のあるジャガー」や「ケツァルの絵」、「雨の女神トラロック」は必見です。
ケツァルコアトルの神殿
四方を城壁で囲まれた神殿で、テオティワカンの中で最も装飾が美しいピラミッドだとといわれています。
水と農耕の神ケツァルコアトルと、雨の女神トラロックがレリーフの神殿です。
ケツァルコアトルとは羽毛の生えた蛇のことです。神話にたびたび登場します。
こちらの遺跡は、かすかにまだ色が残っている部分もありました。
現在は閉鎖されており、このように横側からしか見ることができませんでしたが、見事な彫刻で美しい遺跡です。
ティオティワカンの効率的な周り方
駐車場は赤で印をつけた太陽のピラミッドの裏側からスタートします。
Puerta 5
青の矢印を付けた順で進んでもらえば、無駄なく見てまわることができます。
ピラミッドに登らないとしても、これらを全部まわると、歩くだけで約2時間程度はかかります。また、死者の道はケツァルコアトルへむかう途中、何度も階段の登り下りのある道がありますので休憩をとりながら余裕をもって観光してください。
洞窟レストラン La Gruta Restaurant
HPより
ティオティワカンの一押しレストランはこちらです。
テオティワカンの第5駐車場から徒歩でも行けますので、車がなくても大丈夫です。
第5駐車場からは、車で3分、無料の駐車場もあります。
LaGrutaは、古くからあるレストランで、伝統的なメキシコが楽しめます。洞窟の中で食事ができるという非日常的な体験ができます。
かつて、有名な画家のフリーダ・カーロやディエゴ・リベラ、エリザベス2世女王など、さまざまな著名人も訪れたそうです。
ここでランチを食べる予定にしていたのですが、レンタカーを借りるのに時間がかかってしまい、到着した土曜日の昼12:30ごろ、既に1時間半待ちにということで、泣く泣く断念しました。
お値段はそれなりですが、他では絶対味わえない雰囲気を堪能できます。
このレストランに入れなかった人に、観光ガイドさんが、他のレストランへ誘導しようと色々声をかけてきますが、近くにある簡易的な屋台のようなレストランに連れて行かれます。
せっかくの機会ですから、お昼前に行くか、予約をしていくといいでしょう。
お料理はこんな感じです。
お店でくれたパンフレットの写真です。
運が良ければ伝統的なダンスもみることができます。
まとめ
テオティワカンが発展した時代は、日本でいえば弥生時代、竪穴式住居に暮らしていたようなころ、テオティワカンはすでに、高度な天文学をもち、正確に計算された都市を設計し、ピラミッドを建造できるだけの技術をもっていたなんて信じられません。本当に人間が作ったものなのでしょうか。
そして異例の20万人都市に発展したにも関わらず、何故滅亡し、忽然と姿を消してしまったのか、ティオティワカンについては、まだ解き明かされていない謎に包まれています。
こんな多くの謎とロマンに満ちた古代遺跡、行ってみたくありませんか?
テオティワカンに行って、かつての巨大都市であった壮大な景色を眺めていると、不思議な気持ちになります。かつて、生け贄の儀式が頻繁に行われたという血生臭い歴史を微塵も感じない、穏やかで美しい場所。そしていつも爽やかでいい風が吹いています。
もう一度登りたいと奮起して行ったピラミッドでしたが、今回は残念ながら登ることができませんでした。
テキサスからは3時間足らずで気軽に行けるので、またの機会にリベンジしたいと思っています。
アメリカ在住の方は特に、せっかく近くにこんな神秘的でロマンの詰まった遺跡を見ることができる場所があるのですから、是非足を運んでみてくださいね。
どうぞ良い旅行となりますように。